今、日経新聞の私の履歴書が熱い。50年続く連載形式の半生記です。執筆者は内外の要人や経済人、文化人、人間国宝までと幅広い。伝記と違い、本人の執筆もしくは口述手記なので主観が多いものの、茶道家小堀宗慶氏と、漫画家水木しげる氏の話などは読み物としてもなかなか面白かったように思います。今回の履歴書は誰あろうタブチさんです。タブチと聞くと大概のお父さん方は「がんばれタブチくん」とか北京五輪の日本野球チームのヘッドコーチの田淵幸一氏を思い浮かべるのではないだろうか。球界でも、今月亡くなられた稲尾和久氏をはじめとして野村克也氏、長嶋茂雄氏など伝説の偉人も執筆されており、登場しても何も不思議はないのですが、今回の田淵氏は大田淵小田淵と称される大田淵こと元野村證券社長の田淵節也氏です(ちなみに小田淵は田淵義久氏)。タブチと聞いて、まず田淵節也氏を連想するのは業界の水を口にしている人間の証左みたいなもので、マツイと聞いて松井秀喜選手と松井稼頭央選手(そういえばあの方々もリトルマツイとかビックマツイとか言われていました)ではなく松井証券を一番に連想するようなものでしょうか。最近では長嶋茂雄氏の連載があった時以来社、古きよき時代を知るわが社のベテラン勢は盛り上がっております。わたしの場合、長嶋巨人軍終身名誉監督は、物心ついたときは既に監督であり、大田淵も本で読んだことがあるというぐらいの雲の上の人。ただ、その時代の空気は読めるので温故知新の材料としては面白く、生きた昭和の証券史を刮目して見よ!というところでしょうか。